トップメッセージ

ハウス食品グループ本社株式会社 代表取締役社長 浦上 博史

新型コロナウイルスの感染拡大は、いまだ人々の生活や企業活動に影響を及ぼし続けているものの、3年目に入り私たちはコロナとの共存に向けた歩みを模索し始めています。そのような矢先、ウクライナ情勢やインフレの進行、各国の政策金利や為替の変動など、今年に入って社会経済の動揺が激しくなると同時に、長期的な気候変動、経済成長と格差の拡大、国家間の対立がもたらす分断など、様々な社会課題の緊迫度は増す一方で、グローバルな視点での要請、対応が模索されています。

このような複雑な時代において、足許の変化に対応する臨機応変な対応も求められますが、それに終始するのではなく、お取引先様や行政・自治体、NPO団体など、様々な知恵を集めて協働し、将来のあるべき姿からバックキャストの視点で企業変革を進めることも求められています。これからの時代も社会のお役に立てる企業であり続けるにはどうしたらいいのか。私たちハウス食品グループがCSR方針に掲げる「3つの責任」、すなわち「お客様への責任」「社員とその家族への責任」「社会への責任」を全ての活動の柱とし、2018年度〜2020年度の第六次中期計画から本格的に「3つの責任」を中期計画に組み込み、取り組みを強化・推進してきました。第七次中期計画からは、将来のあるべき姿に向けて、バックキャストの視点でテーマを設定して取り組みを推進しています。

第七次中期計画の1年⽬、事業⾯にあたる「お客様への責任」では、2021年度は、コロナ禍の影響や原材料価格の⾼騰などにより、当社グループも7期ぶりの減益決算となる厳しい状況となりました。しかしながら、こうした混沌とした1年間のなかでも、4系列VCの構築に向けて、GOTの各テーマが段階的に実⾏フェーズに進むなど、バックキャストの視点から今なすべきことを着実に推進させることができたと考えています。
「社員とその家族への責任」では、社員の仕事のやりがいと企業の成⻑を両輪で回すべく、さまざまな取り組みが進んでいます。希望する部署を公募するキャリアチャレンジ制度や新規事業の公募プログラムなどに加え、新たな⾵を取り⼊れるべく幹部クラスを含むキャリア採⽤を積極化させています。また、中⻑期的な変⾰に向けては、基盤となる⼈材の強化や⼈事制度の⾒直しも重要になります。これまで、海外事業や新規事業といった成⻑分野に⼈材を振り向けてきましたが、今後は既存領域を含めたジョブローテーションが課題と認識しています。ダイバーシティを活かせるよう、⼈材配置の最適化を図り、全社員の変⾰への意識をより⾼めていきたいと考えています。
「社会への責任」では、「循環型モデルの構築」をテーマの⼀つとして、CO2排出削減の加速と取り組み領域の拡⼤を図っています。生産工場でのガスコージェネレーションシステムや太陽光パネル設置、CO2フリー電気導入に加え、製品面ではレトルトパウチのレンジ対応を実施しました。また2022年5月には2050年カーボンニュートラル(Scope1,2)を宣言、同年9月にはグループ内8社17拠点への電力を融通する多拠点一括エネルギーネットワークサービス導入に向けた基本合意を進めました。
廃棄物削減は、改訂した環境投資判断基準を活用し、各生産拠点から排出される食品残渣の発生抑制、有価物化に取り組んでいます。
各拠点での環境への取り組みに加え、2021年6⽉に新設したグループ環境戦略会議を中⼼に追加施策の検討を進めています。

ハウス食品グループはこれからも食を通じて、お客様の笑顔を、社員とその家族の笑顔を、そして笑顔あふれる社会を、共に創るグッドパートナーをめざします。また、ステークホルダーの声に耳を傾け、新たな社会課題をとらえ、未来に向けた歩みを続けてまいります。

2022年11月