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ハウス食品グループ本社株式会社 2020年3月期 第2四半期決算短信

1.当四半期決算に関する定性的情報

(1)経営成績に関する説明

当社グループは、2018年4月からスタートした第六次中期計画において、“「食で健康」クオリティ企業への変革”をハウス食品グループのめざす姿と位置づけ、2年目である当期も、企業市民として果たすべき「3つの責任」(お客様に対して、社員とその家族に対して、社会に対して)の全てにおいて、クオリティ企業への変革に向けた取組を推進しております。

「3つの責任」重点取組テーマ

・お客様に対して 国内成熟市場におけるイノベーションの創出と海外成長市場における事業展開の加速(バリューチェーン革新、R&D変革、海外事業の成長拡大と事業基盤の強化)

・社員とその家族に対して ダイバーシティの実現と生産性の向上(働き方変革の実行、多彩な人材の獲得と活躍できる場づくり)

・社会に対して 当社グループが考えるCSR(Creating Smiles & Relationships)活動を通じた循環型モデルの構築と健康長寿社会の実現

当第2四半期連結累計期間の売上高については、海外食品事業が引き続き事業規模を拡大した他、香辛・調味加工食品事業、外食事業も堅調に推移いたしました。一方、健康食品事業が夏季需要期の天候要因から苦戦したことに加え、その他食品関連事業において受注・構内荷受を除く主要物流事業をF-LINE㈱へ譲渡した影響もあり、1,446億34百万円、前年同期比0.8%の減収となりました。

営業利益は、健康食品事業の苦戦や物流事業の譲渡による影響を、海外食品事業の増収効果や外食事業において㈱壱番屋の価格改定効果が寄与したことなどが上回り、91億13百万円、前年同期比6.3%の増益となりました。経常利益は、持分法による投資利益の増加により営業外収益が増加したことで、99億97百万円、前年同期比6.1%の増益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、固定資産除却損や持分変動損失の増加に加え、前期に投資有価証券売却益を計上したことなどにより、52億7百万円、前年同期比6.4%の減益となりました。

セグメント別の業績の概況(セグメント間取引消去前)は、次のとおりであります。

<香辛・調味加工食品事業>

ハウス食品㈱は、国内市場が成熟の度合いを深めるなかで、既存事業の強化と新価値創造に取り組んでおります。その一環で、8月には関東工場にてレトルト製品の製造ラインが新たに稼働いたしましたほか、9月にはスパイス料理の直営店「HOUSE QWAEL SPICE」(ハウスクワエルスパイス)を大阪にオープンいたしました。当上期は、主力のルウカレーが販売を伸ばしたほか、ねりスパイスが取扱いを拡大したスパイス製品に加え、キャンペーン効果もありスナック製品が好調な推移となりました。

また、当事業セグメントに属する㈱ギャバンが底堅く推移したほか、マロニー㈱も冬場の需要期に向けて主力製品を刷新し訴求力の向上に注力しております。

以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は691億23百万円、前年同期比1.8%の増収、営業利益は58億90百万円、前年同期比6.3%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は8.5%となり、前年同期より0.4pt向上いたしました。

<健康食品事業>

ハウスウェルネスフーズ㈱は、お客様の日々の健康サポートへ提供領域を拡大するべく機能性表示食品の育成に注力しており、睡眠の質を向上したい方に向けた「ネルノダ」の市場導入が進みました。一方、主力ブランドの「ウコンの力」は飲酒環境の変化や競合要因もあり、前年を下回る低調な推移となりました。

ビタミン事業は、収益性の強化を優先課題に取り組むC1000需要期である7月の天候不順の影響を強く受け苦戦したほか、「1日分のビタミン」も仕様変更による切替えの影響もあり前年を下回りました。

乳酸菌事業は、前期から引き続き、健康戦略素材と位置づける「乳酸菌L-137」の事業化に取り組んでおります。当上期は、食品への加工や長期間の保存に適性があるという特長をいかした、BtoBtoCルートでの原料販売に注力いたしました。

以上の結果、健康食品事業の売上高は149億78百万円、前年同期比11.7%の減収となりました。営業利益は、主要ブランドの減収による影響が大きく、4億95百万円、前年同期比55.2%の減益となりました。結果、売上高営業利益率は3.3%となり、前年同期より3.2pt減少いたしました。

<海外食品事業>

米国豆腐事業は、健康志向の高まりを背景に強い需要が続き、増収増益となりましたが、近年の需要の増加に対して現在生産能力が逼迫する状況にあり、来年1月に向けて生産能力の増強に取り組んでおります。

中国カレー事業は、昨年9月の浙江工場稼働により生産能力を増強しており、コスト増から減益となったものの、家庭用、業務用ともに販売を伸ばしております。

タイにおける機能性飲料事業は、旺盛な需要に支えられ、cvsのモダントレードおよび伝統的市場の双方で「C-vitt」の成長が続いており増収増益となりました。

以上の結果、海外食品事業の売上高は141億62百万円、前年同期比15.8%の増収、営業利益は21億41百万円、前年同期比28.3%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は15.1%となり、前年同期より1.5pt向上いたしました。

<外食事業>

㈱壱番屋は、2019年3月に価格改定を行った影響や海外子会社が堅調に推移したことから増収増益となりました。国内店舗における直営店とフランチャイズ店を合算した売上状況は、全店ベースで前期比1.7%増、既存店ベースで同1.4%増と堅調に推移しております。なお当事業セグメントに含んでおります、ハウスフーズアメリカ社が展開するレストラン事業を6月に事業譲渡しております。

以上の結果、㈱壱番屋とその他外食子会社を含めた外食事業の売上高は264億97百万円、前年同期比2.9%の増収となりました。営業利益は、㈱壱番屋を連結対象子会社とした際に発生したのれんや無形固定資産の償却負担があるものの、価格改定効果や海外子会社の収益伸長により5億7百万円となり、前年同期からは6億48百万円の増益となりました。結果、売上高営業利益率は1.9%となり、前年同期より2.5pt向上いたしました。

<その他食品関連事業>

コンビニエンスストア向けの総菜等製造事業を営む㈱デリカシェフは、雇用環境悪化による影響はあるものの、開発力強化と生産性改善に注力し前期並みの利益を確保しております。

農産物・食品等の輸出入および販売を営む㈱ヴォークス・トレーディングは、基幹事業の収益力強化および高付加価値製品の拡販に取り組んでおります。

なお、当事業セグメントに属するハウス物流サービス㈱は、2019年4月より同社の受注・構内荷受を除く主要物流事業をF-LINE㈱へ譲渡しております。F-LINE㈱は当社の持分法適用関連会社であり、当事業セグメントの業績には反映されておりません。

以上の結果、その他食品関連事業の売上高は235億90百万円、前年同期比23.3%の減収、営業利益は9億54百万円、前年同期比19.9%の減益となりました。結果、売上高営業利益率は4.0%となり、前年同期より0.2pt向上いたしました。

(2)財政状態に関する説明

当第2四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。

総資産は、3,671億86百万円となり、前連結会計年度末に比べて38億39百万円の減少となりました。

流動資産は、有価証券が増加した一方で、現金及び預金、受取手形及び売掛金、商品及び製品が減少したことなどから、61億48百万円減少の1,386億8百万円となりました。固定資産は、のれんやリース資産が減少した一方で、投資有価証券や建設仮勘定が増加したことなどから、23億9百万円増加の2,285億78百万円となりました。

負債は、854億32百万円となり、前連結会計年度末に比べて64億49百万円の減少となりました。

流動負債は、支払手形及び買掛金や未払金が減少したことなどから、51億62百万円減少の501億46百万円となりました。固定負債は、リース債務が減少したことなどから、12億87百万円減少の352億86百万円となりました。

純資産は、為替換算調整勘定が減少した一方で、保有する投資有価証券の時価上昇によりその他有価証券評価差額金が増加したことや、親会社株主に帰属する四半期純利益により利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて26億11百万円増加の2,817億54百万円となりました。

この結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は68.0%(前連結会計年度末は66.6%)、1株当たり純資産は2,477円89銭(前連結会計年度末は2,454円34銭)となりました。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

連結業績予想につきましては、当第2四半期連結累計期間における業績の進捗状況および最近の経営環境などをふまえ、2019年5月13日に公表いたしました2020年3月期通期連結業績予想を修正いたします。

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