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ハウス食品グループ本社株式会社 2020年3月期 第1四半期決算短信

1.当四半期決算に関する定性的情報

(1)経営成績に関する説明

当社グループは、2018年4月からスタートした第六次中期計画において、“「食で健康」クオリティ企業への変革”をハウス食品グループのめざす姿と位置づけ、2年目である当期も企業市民として果たすべき「3つの責任」(お客様に対して、社員とその家族に対して、社会に対して)の全てにおいて、クオリティ企業への変革に向けた取組を推進しております。

「3つの責任」重点取組テーマ

・お客様に対して 国内成熟市場におけるイノベーションの創出と海外成長市場における事業展開の加速(バリューチェーン革新、R&D変革、海外事業の成長拡大と事業基盤の強化)

・社員とその家族に対して ダイバーシティの実現と生産性の向上(働き方変革の実行、多彩な人材の獲得と活躍できる場づくり)

・社会に対して 当社グループが考えるCSR(Creating Smiles & Relationships)活動を通じた循環型モデルの構築と健康長寿社会の実現

当第1四半期連結累計期間の売上高は、健康食品事業が前年を下回ったほか、その他食品関連事業において受注・構内荷受を除く物流事業をF-LINE㈱へ会社分割した影響がありましたが、香辛・調味加工食品事業、海外食品事業、外食事業が伸長したことで、723億41百万円、前年同期比1.5%の増収となりました。

営業利益は、健康食品事業の苦戦や物流事業のF-LINE㈱への会社分割による影響があったものの、香辛・調味加工食品事業や海外食品事業の増収効果に加え、外食事業において㈱壱番屋の価格改定効果が寄与したことで、46億38百万円、前年同期比7.6%の増益となりました。経常利益は、持分法による投資利益の増加等により営業外収益が増加したことで50億2百万円、前年同期比7.3%の増益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、持分変動損失の増加等により特別損失が増加したことから、24億88百万円、前年同期比8.4%の減益となりました。なお、当社は2019年5月に㈱やまみと資本業務提携契約を締結いたしました。両社が所有する技術ノウハウを活用し、豆腐周辺領域において新たな事業創造と価値提案をめざしてまいります。

セグメント別の業績の概況(セグメント間取引消去前)は、次のとおりであります。

<香辛・調味加工食品事業>

ハウス食品㈱のカレー製品群は、ルウカレーが前年並みの実績を確保するなか、レトルトカレーにおいて中価格帯製品の育成が着実に進み、全体では底堅い推移となりました。その他製品群では、ねりスパイスが伸長したスパイス、「辛さ」という新たな価値を提案したルウハヤシ、スナックが前年を上回りました。

また、当事業セグメントに属する㈱ギャバンも底堅く推移いたしました。

以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は334億5百万円、前年同期比1.4%の増収、営業利益は28億84百万円、前年同期比8.5%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は8.6%となり、前年同期より0.6pt向上いたしました。

<健康食品事業>

機能性スパイス事業は、スパイスの効果を活かした日々の健康サポートへ提供領域を拡大するべく機能性表示食品の育成に注力しており、「ネルノダ」の市場導入が進みました。一方、主力ブランドの「ウコンの力」は飲酒環境の変化や競合要因の影響を受け、引き続き苦戦を強いられております。

ビタミン事業は、既存ブランドのコストコントロールを徹底したほか、天候要因もあり、売上は低調に推移しました。

乳酸菌事業は、前期から引き続き、健康戦略素材と位置づける「乳酸菌L-137」の事業化に取り組んでおります。

以上の結果、健康食品事業の売上高は75億20百万円、前年同期比7.7%の減収となりました。営業利益は、減収要因に加え、機能性スパイス事業や乳酸菌事業を中心にブランド育成に向けた広告宣伝費を投下したことにより、1億44百万円、前年同期比78.3%の減益となりました。結果、売上高営業利益率は1.9%となり、前年同期より6.2pt減少いたしました。

<海外食品事業>

米国豆腐事業は、健康志向の高まりを背景に米系マーケットを中心とした強い需要が続き増収増益となりましたが、生産能力が逼迫するなかで出荷をコントロールせざるを得ず、我慢の経営が続いております。

中国カレー事業は、お客様の消費行動が急速に変化する環境下において、業務用の取扱いが拡大し増収となりましたが、浙江工場が前年9月に稼働したことに伴うコスト増から減益となりました。

タイにおける機能性飲料事業は、旺盛な需要から「C-vitt」の成長が続いており、増収増益となりました。

以上の結果、海外食品事業の売上高は73億90百万円、前年同期比22.5%の増収、営業利益は13億10百万円、前年同期比36.3%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は17.7%となり、前年同期より1.8pt向上いたしました。

<外食事業>

㈱壱番屋は、2019年3月に行った価格改定効果や海外子会社が堅調に推移したことから増収増益となりました。国内店舗における直営店とフランチャイズ店を合算した売上状況は、全店ベースで前期比1.9%増、既存店ベースで同1.5%増と堅調に推移しております。なお、当第1四半期連結会計期間末における店舗数は、国内1,302店舗(前期末比3店)、海外179店舗(前期末比+7店)となりました。

以上の結果、㈱壱番屋とその他外食子会社を含めた外食事業の売上高は131億86百万円、前年同期比3.5%の増収となりました。営業利益は、㈱壱番屋を連結対象子会社とした際に発生したのれんや無形固定資産の償却負担があるものの、価格改定効果や海外子会社の収益伸長により3億3百万円となり、前年同期からは4億63百万円の増益となりました。結果、売上高営業利益率は2.3%となり、前年同期より3.6pt向上いたしました。

<その他食品関連事業>

コンビニエンスストア向けの総菜等製造事業を営む㈱デリカシェフは、中食需要が拡大を続けるなかで開発力強化と生産性改善に注力しております。

農産物・食品等の輸出入および販売を営む㈱ヴォークス・トレーディングは、基幹事業の収益力強化および高付加価値製品の拡販に取り組んでおります。

なお、当事業セグメントに属するハウス物流サービス㈱は、2019年4月より同社の受注・構内荷受を除く物流事業をF-LINE㈱へ会社分割しております。F-LINE㈱は当社の持分法適用関連会社であり、当事業セグメントの業績には反映されておりません。

以上の結果、その他食品関連事業の売上高は126億78百万円、前年同期比17.5%の減収、営業利益は4億10百万円、前年同期比32.3%の減益となりました。結果、売上高営業利益率は3.2%となり、前年同期より0.7pt減少いたしました。

(2)財政状態に関する説明

当第1四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。

総資産は、3,658億27百万円となり、前連結会計年度末に比べて51億98百万円の減少となりました。

流動資産は、有価証券が増加した一方で、現金及び預金、商品及び製品、受取手形及び売掛金が減少したことなどから、39億31百万円減少の1,408億24百万円となりました。固定資産は、建設仮勘定や投資有価証券が増加した一方で、リース資産やのれんが減少したことなどから、12億66百万円減少の2,250億3百万円となりました。

負債は、880億77百万円となり、前連結会計年度末に比べて38億3百万円の減少となりました。

流動負債は、電子記録債務が増加した一方で、未払法人税等や未払金が減少したことなどから、14億76百万円減少の538億32百万円となりました。固定負債は、リース債務や繰延税金負債が減少したことなどから、23億28百万円減少の342億45百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益により利益剰余金が増加した一方で、保有する投資有価証券の時価下落によりその他有価証券評価差額金が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べて13億94百万円減少の2,777億50百万円となりました。

この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は67.3%(前連結会計年度末は66.6%)、1株当たり純資産は2,442円18銭(前連結会計年度末は2,454円34銭)となりました。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

2020年3月期の連結業績につきましては、2019年5月13日発表の業績予想からの変更はありません。

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