公園パパ会議 ~何気ない会話に潜む、それ、地雷ワードかも!~

公園パパ会議 ~何気ない会話に潜む、それ、地雷ワードかも!~
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パパたち、家事・育児を楽しみながらできていますか?「主夫」や「育休」といった選択をし、一足早く家庭に軸足を置いたり、子育てにコミットしたりしているパパたちが語るリアル。
今回のテーマは「日常の中に潜む地雷ワード」について。

現在、家庭に軸足を置き家事や子育てをしながら仕事もしている男性「兼業主夫」で、そんな主夫たちの団体である「秘密結社主夫の友」の堀込タイゾーさん(All About「男の子育て」ガイド)と杉山錠士さん(兼業主夫放送作家)。二人はいつものように公園で行う井戸端会議で、このテーマについて話し合っているようです。

「頑張らなくていいよ」家事をしない人が言っちゃう地雷ワード

杉山さん(以下敬称略)「堀込さんって本当に怒らないイメージがありますけど、夫婦ゲンカをすることなんてあるんですか?」

堀込さん(以下敬称略)「え、ありますよ」

杉山「それは堀込さんが怒るんですか?」

堀込「どっちもありますけど、結構イラッとすることはありますね」

杉山「意外!どんなことで怒るんですか?」

堀込「いやもう本当にどうでもいいことですよ」

杉山「まあみんなそんなもんですよね。でも堀込さんも奥さんも穏やかそうだから、あんまりそういうのは無いのかと思っていました」

堀込「まあ、殴り合いのケンカをするようなことではないんですけど(笑)。ただ、ちょっとした一言に、イラッとさせられるんです」

杉山「いわゆる“地雷ワード”ですね?」

堀込「そうそう。向こうは何気なく言っているだけなんだけど、それが地雷を踏んでしまっている。でもきっとこれってお互いにそうなんだと思います」

杉山「堀込さんが地雷を踏むこともあるんですか?」

堀込「ありますよ。地雷とはよく言ったもので、妻のイライラポイントってどこにあるかわからないからやっかいです。普通にしていただけなのに、あるとき突然“カチン”って音がして」

杉山「気がつけばドカン」

堀込「まさに地雷ですよね」

杉山「パパ友と話していてもそういう話は多いですよね。よく聞くのがパパからママに『そんなに頑張らなくていいよ』ってねぎらうつもりで声をかけたのに、それが地雷だったり」

堀込「家事をやっている方からしたら、せっかく頑張っているのに『頑張らなくていい』とか言われちゃうと、じゃあ今までの頑張りは無駄だったのか!となりますよね。これは納得」

杉山「そうですよね。コレを言うなら『いつも頑張ってくれてありがとう』の方がいいかも。その頑張っているのをちゃんと見てるよ、ってメッセージにもなるし」

堀込「あー確かに。あとは、同じような感じの言葉だと『たまにはゆっくりしなよ』とかもそうですよね」

杉山「絶対にカチンときちゃいますね。だってその『ゆっくりしなよ』って言っている人がいるからゆっくりできないのに。自覚してはないんでしょうけど」

堀込「そう、だから実際にゆっくりすると、やることが後回しになるだけですね。これはどう言い換えたらいいんだろう」

杉山「そうですね。『たまにはゆっくりしようよ』ですかね?」

堀込「まあ『しなよ』って上から言われるよりは全然いいでしょうね。あとこういう言い方をするパパはきっと一緒にやってくれるはず。あくまでイメージですけど」

杉山「ですね。でも本当にあとから一緒にやらないならコレも言わない方がいいとは思いますけどね」

堀込「あと、男性って家でやることとかやり方がわからないからつい『やることがあったら言って』って言うけど、これも危ないですよね」

杉山「まあ、夫婦の関係にもよると思うんですけど、実際、指示するって一番難しいですよね」

堀込「わかります。例えば洗濯物をしまってほしいから『しまって』というと『どこに?』って返されたり、『テーブル片付けておいて』って言っても『どうやって?』って返されたりする。その分、工程が増えてしまうんですよ」

杉山「しかも、『やることがあったら言って』と言ったのに、何か頼んだら理由をつけて断られたりす

ることありません?」

堀込「ある!『今ちょっと頭痛いから』とか。なんで聞いたんだ?ってなる」

杉山「これはもう言葉が悪いというよりは、行動の問題ですかね」

堀込「あと、おでかけの前とかご飯の前とかだと『いつ終わる?』とか『あとどれくらい?』って聞かれるとイラッとしません?」

杉山「しますね。知るか!と思っちゃうし、早く終わらせてほしいならサポートしてほしい」

堀込「でも、家事をしていない方は言いますよね~カンタンに」

杉山「あと、僕が妻に言われてイラッとするのは『○○なんだけど』です」

堀込「あ、ちゃんと頼まないヤツですね」

杉山「そうそう。何か頼みたいんだけど頼みづらい時に使われますよね。『ティッシュないんだけど』とか『麦茶無くなったんだけど』みたいな。そのあとに続くはずの『お願いします』がなくて、まるでこっちが自主的に対応したような感じになるんです」

堀込「それで、やりながらイライラしていると『別に頼んでない』とか言われたり」

杉山「まさにうちは言いますね。ちゃんとお願いされたら気持ちよくできることもあるのに」

堀込「ねー、本当に」

「ちゃんとやって」家事をする方が言っちゃう地雷ワード

杉山「でも、地雷ってどっちの立場でもありますよね。家事をする側も、せっかくやろうとしている人に余計なことを言っちゃうことがありません?」

堀込「それは否めないですね。パパ友たちがママから言われてイライラしていることもありますもんね」

杉山「あーあれですね『ちゃんとやって』とか」

堀込「やり方がわからない方からするときついですよね。だってその『ちゃんと』がどういうことなのかがわからないのに振られるわけで」

杉山「そうそう『ちゃんと』の定義は本当に人それぞれですからね。そのギャップがケンカのもとになりがちですよね。もう少し具体的に指示をもらえると助かります」

堀込「あとは、これを言っている時点ですでに『ちゃんとやらない』前提なのもイラッとするポイント。もう少し信じてほしいなぁ」

杉山「さらにこの流れでわからないながらも一生懸命やったけど、やり方が違ったということもありますよね。そういう時に言われる『なんでできないの?』っていうのもグッときますよね」

堀込「ね~、なんで?って言われてもね。やり方がわからないとか言いづらいし。この質問はもう正解がないですよね」

杉山「もはや怒るより、凹みますよ」

堀込「そう凹むんですよね、こういう時って。せっかくやってもうまく伝わらないというむなしさ」

杉山「あーむなしさってありますよね。『これ、やっておいたよ』って何気なく言ったら『本当にやった?』って言われた時とか」

堀込「やってなかったらやったって言いませんよね。そんなことしたら絶対に怒られるし」

杉山「なんで素直に『ありがとう』で終われないかな?」

堀込「思ってはいるのかもしれないですけど、つい言っちゃうんでしょうね。『またやってね』とか『いつもやってくれたらいいのに』とかもそうですけど」

杉山「そうそう、今やったことを認めてはいただけないのでしょうか?という感じになりますよね。これも『ありがとう』だけでいい気がします」

堀込「ただね、これって普段全然やってないし、いつも雑だったりするから言われるところもあると思うんです」

杉山「確かに、それはあるでしょうね。そう考えるとこれはむしろ言わせたらいけないことなのかもしれませんね」

堀込「やっぱり男女関係なくほめられたり、認められたりする方がやる気になるじゃないですか」

杉山「子どもと一緒ですね」

堀込「子どもと言えば」

杉山「なんですか?」

堀込「今日の言っちゃいけない地雷ワードを、結構子どもに言っているなと思って」

杉山「えーと、『ちゃんとやって』『なんでできないの?』『本当にやった?』『またやって』……めちゃくちゃ言いますね」

堀込「こう言われちゃうとやる気にならないんですね」

杉山「これは気をつけないといけない」

堀込「やっぱりほめていかないといけないですね」

杉山「まあ、うちの妻みたいにほめるのが苦手な人もいますけどね」

堀込「どう苦手なんですか?」

杉山「どうほめたらいいかよくわからないから、すごく雑に『よくできたね』って言うんですよ。いや、このくらいできるよ!ってなんかバカにされたような気になっちゃって」

堀込「あー小さい子をほめるみたいな」

杉山「そうそう。でも、このほめ方もそんなにカンタンじゃないですよね」

堀込「ですね、今度はほめ方のこともいろいろ考えましょう」

♪~夕焼小焼~

杉山「あ、5時だ。そろそろ帰らないと。」

堀込「帰りにスーパー寄ります?」

杉山「そうですね。冷蔵庫空っぽなんで」

堀込「だったら、今日はあそこのスーパーで野菜が安いですよ」

杉山「本当ですか!そりゃいかないと!どんな野菜が安いんですか?」

堀込「じゃがいもとか玉ねぎとかニンジンとか」

杉山「じゃあ、今日はシチューにしよう!」

堀込「じゃあ、行きましょうか!」

夕暮れとともに流れるチャイムが “定時”を知らせ、この日の会議は終了。
二人の話を聞いてあなたも、家の中にどんな地雷があるかわかったでしょうか?

プロフィール
堀込タイゾー

12歳と8歳の男の子を育てる兼業主夫。長男誕生時に2年間の育休を取得。その後、妻の海外勤務を経て退職し、在宅で翻訳の仕事を始め、夫妻ともに兼業シュフの「Wシュフ家庭」を実践している。

プロフィール
杉山錠士

子育て情報サイト「パパコミ」編集長、兼業主夫放送作家・株式会社ジョージ代表取締役。
妻がフルタイムで働いている共働き家庭であることもあって、2008年頃から家事・育児に軸足を置くことを決意。“兼業主夫放送作家”へ。現在も炊事や掃除など家事全般を担当し、16歳と8歳の娘を子育て中。

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