ついつい多めにつくってしまうカレー。2日目でも飽きずにいただくなら、おいしいアレンジレシピを活用しましょう!今回は、不足しがちな野菜をプラスした2品を、野菜ソムリエの江戸野陽子さんに教えてもらいます。
「野菜と豆腐の料理家」としてwebを中心にコラムやレシピを執筆。野菜と豆腐をおいしくいただく料理教室も主宰している。野菜・フルーツ・豆腐製品の選び方、保存方法、下ごしらえなどの解説や、おいしく食べるための情報を発信中。
小学5年生の息子さん、小学2年生の娘さんをもつ、4人家族の江戸野さん。カレーの日は毎回、12皿分を一度につくり、アレンジしながら2〜3日で食べきるそうです。
「カレーが続くと炭水化物と塩分が多くなることもあるので、アレンジするときはできるだけ野菜をたくさん使うようにしています。栄養バランスを考えて赤、白、緑、黄、黒の5色のものが揃うのが理想的。全色が難しい場合でも、トマトやピーマンなど赤や緑のものは常備されている家庭も多いでしょうから、2~3色でもいいので意識してみては?カレーはたいていの野菜と相性がいいので、今回、ご紹介するレシピも材料にこだわる必要はありません。旬の野菜、子どもの好きな野菜に変えてもいいですが、余り物でも十分おいしく仕上がりますよ」
野菜を使ったアレンジなら、彩りと栄養価もアップして一石二鳥。とはいえ、野菜が苦手という子どもも決して少なくありませんが、嫌がられずに食べてもらう工夫はあるのでしょうか?
「わが家の場合は、にんじんをハート型にしたり、オクラは小口切りで星型がわかるようにしたりしています。切り方を変えるだけでも、意外と喜んで食べてくれるんですよね。苦手ななすが入っていると“え〜っ”とイヤな顔をしますが、ひと口だけでも食べさせるようにしています」
最初にご紹介するのは、江戸野家でも人気というカレーのアレンジレシピ。北海道の道の駅で食べたスープカレーをヒントに、素揚げした野菜とおもちをトッピングした1品です。カリカリ、ホクホク、ねっとり……と、野菜とおもちのさまざまな食感を楽しめるのもポイント。
カレー...1カップ
だし汁...1カップ(カレーのとろみに応じて増減を調整する)
なす...1本
オクラ...4個
パプリカ...1/2個
もち...2個
かぼちゃ...4スライス
ミニトマト...4個
「揚げたおもちとカレーの組み合わせに初めて出会ったときは、“こんなに相性がいいなんて!”と驚いたものです。揚げ物は面倒と思う人もいるかもしれませんが、野菜の甘味が増して食感もよくなるなど、断然おいしくなるのでぜひ試していただきたいですね。油を少なめにした揚げ焼きなら、手間も軽減できると思います。かぼちゃは油が常温の状態から入れるのが、おいしく揚げるコツ。じゃがいもやさつまいもも同じですが、徐々に温度を上げていくことで甘さが増し、ホクホクとした食感になります。ナスは油をよく吸うので、素早く火が通るよう、皮に斜めの切り込みを入れましょう。また、油に入れるときも皮から入れた方が、油っぽくなりにくいですよ。トマトはそのまま揚げると爆発してしまうので、必ず穴を空けるように。オクラは揚げている間に種がこぼれやすく、油を汚しがちなので、最後に揚げるようにしましょう。なお、スープはサラサラすぎると具材と絡みにくく、ねっとりしすぎると食べにくいので、加減を見ながらだし汁を加えていってくださいね」
2品目は、卵と野菜が鮮やかな彩りのカレードリアです。生クリームとチーズが加わったことで印象がガラリと変わり、クリーミーでマイルドな味わいに!
カレー...1カップ
生クリーム...1/2カップ
ごはん...茶碗2杯分
卵...2個
ピザ用チーズ...1カップ
彩り用野菜(四つ割りしたミニトマト、茹でたブロッコリーなど適宜)
「カレーと生クリームを混ぜてのせて焼くだけと、とても簡単にできる1品です。今回は白いごはんでつくりましたが、余裕があるときはサフランライスにしたり、パセリ、あるいは飴色玉ねぎを混ぜたごはんを使ったりしてもおいしいですよ。卵を落とす前に真ん中にくぼみをつくっておくと、キレイに収まります。たとえカレーの具がたくさん残っているとしても、彩り野菜がある方が食欲をそそるのでオススメです」
※カレーを作り置きする場合は、鍋のままではなく、底の浅い容器に小分けにし、あら熱を取り、冷蔵庫または冷凍庫で保存してください。
循環型モデルの構築、そして健康長寿社会の実現に向けて取り組みを行っています。
ホームアクティビティHouse E-mag【野菜ソムリエ・江戸野さん家のカレーアレンジ】+野菜で栄養価アップ! スープカレーとカレードリア