食物アレルギーについて、ハウス食品グループがお伝えしたいこと ひとつのお鍋で、家族をひとつに。

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赤城智美さんコラム

食物アレルギーについて、赤城さんご自身の経験をもとにさまざまなエピソードをご紹介します。

コラム Vol.25
おやつカードで
買い物の練習

保育園からの帰り道、スーパーマーケットに立ち寄ることが日課になっていました。子どものアレルゲンは卵と乳成分と小麦なので、食事はほとんど手作りで加工食品を買うことはあまりありませんでした。ただ、おやつ作りまでは手が回らなかったので、おやつはほとんど市販のものを買っていました。買えるものは塩せんべいやようかん、果物など、限られたものしか選択肢はなかったのですが、子どもはスーパーマーケットに行くことをとても楽しみにしていました。

スーパーマーケットに行くと子どもは私のまねをしてお菓子の袋を手に取り、表示を見るためにパッケージを裏返します。見る格好をするだけでしたが、実際は気に入ったものがあると親のところまで持ってきて買えるかどうか確かめるのです。「まる!」とか「ブッブー」と言って親が判定するので、子どもにとってはゲームのようで楽しかったのかもしれません。
文字が読めないのに表示を見る子どもの姿を見て、ちょっとしたひらめきがありました。保育園バックに入るB7サイズの厚紙に、卵、乳、小麦という漢字を大きく印刷し「おやつカード」を作ったのです。そして「これと同じ形の文字があるか確認しよう」という遊びをやってみました。子どもは気に入ったものの表示と「おやつカード」を見比べて「同じ字がなかった」と言っては選んだものを持ってきました。ただ、文字が読めていない時期だったので、「玉子」や「たまご」と書かれたものも持ってきてしまっていました。慣れてくると精度が上がり「まる!」と言われて買い物かごに好きなものを入れる回数が増え、その度に誇らしげな顔をしていました。

おやつカード遊びをしているうちに、カードの字を覚え、お気に入りのおやつもできました。アレルゲンがたくさんあって選べるものは多くなかったけれど、子どもが選ぶことに夢中になって楽しそうだったことが母親の私を支えてくれていたのだと思います。

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